次の目標を設定する能力

これからの新しい時代に生き抜く重要な能力は、「問い」を作る能力であり、あらゆる解決策を記憶していて公立的に解決する能力ではないと言われる。

その議論に異論はないけど、そもそもが間違っていないだろうか?「問い」を作る前に、軽視されがちだが、大事な能力がある。それは、「手頃な次の目標を作る能力」だ。問いを立てるには、問題意識を必要とする。その問題意識を向けるか否かは、それを目標としているかしていないかという関心が左右するからだ。繰り返す、「次の目標」を適切に作る能力は重要だ。

適切なレベルの「目標」

あまりに難しい目標を掲げる野心は買うが、実現できなければ意味はない。

実現しようとモチベーション、やる気がわかない目標は無意味だ。あまりに実現可能性が低く、絶望感すら漂うぐらいなら、それは悲劇だ。

学習性無気力に陥ったら、回復は難しい。

いきなり死にまくるRPGなんてあり得ない。適度に挑戦心が駆り立てられて、もっと、もっとやりたいと思わせる、バランスが大事だ。

GEに在籍した時、「Stretch Target」という言葉をよく耳にした。頑張ればなんとか達成できるだろう、という絶妙なバランスに立った「目標」のことである。

誰にでも達成できる簡単なレベルの目標を達成しても、誰も褒めてくれない。むしろ達成できなかったときのリスクの方が大きい。

頑張ればできるかもしれない挑戦的な目標であれば、たとえ達成できなくてもいいわけが立つかもしれない。

色々な打算の中で、社内政治にも気を使いながら、「適切な目標」を定めるのは難しい。

適度な難易度と報酬をうまくミックスする。思うにマネージャーの役割とは、適切な目標設定と管理が全てではないだろうか?

「目標」の設定とは「問い」の設定に他ならない

世の中には、「それを言っちゃあ、お終いよ」という問いかけは多い。誰もが問題として認識していながら、見て見ぬ振りを決め込んでいるものもある。誰もが気がついていない、お宝のような「問い」なんて滅多にあるものではない。

探すというよりも、その一つ手前にセットすべき、手頃な「目標」を設定できるか?という点が問題なのだ。

あ、このぐらいなら、なんとかできるんじゃないか?という「目標」は、「希望」を生む。

挑戦心だって、見て見ぬ振りをした問題意識だって、健全化できる。

正しい「問い」を立てるというのは、すなわち、適切な・適当な「目標」を設定することなのである。

これが死ぬほど難しいのだ。

なぜ「目標設定」が難しいのか?

例えば、受験勉強。ドラゴンではないが、「東大理一」という設定は正しいのだろうか?

営業として、「今年度の予算達成」は本当に正義なのだろうか?

外聞を憚かる「目標」というのがある。これは有益とは言えないだろう。本質的な目的を一切無視しているからだ。

「どうありたいか」という問いを無視することはできない。無視できても、どこかで自分を見失い、破綻をきたすだろう。

「好きなことをする」というのが強いのは、「どうありたいか」という問いにダイレクトに回答できるからだ。しかし、その正の相関が強すぎるあまり、負の相関も強くなる。上手くいかなければ、好きだったことが嫌いになり、自分を殺すことになる。

ちょうどいいところ、というのは、口で言うほど簡単ではない。だから、一生のテーマだと思って、ブログのタイトルにしている。

Next Action / Target

10年一昔、と二十四の瞳の冒頭は始まったが、GTDもそろそろそれぐらい経つ。

David AllenのGTDでの最大功績は、「それを実行するためには、まず何から始めなければいけないのだろう?」という、Next Actionの重要さを指摘し、Next Actionを実行するための仕組みを提案したことにある。

目標設定も同じだ。まず何を達成すべきか?というNext Target、目前の目標設定が重要なのだ。

問いかけで言えば、「まず何を解決する?」ということだ。なぜを7回繰り返して、根本的な問題をあぶり出すのと似ている。

様々な生産改善手法や、タスク管理手法を学ぶと、原理原則的なものが見えてくる。共通原理みたいなものだ。個人的には、化学における統合的な思考法(ここの化学反応に拘らず、全体的な傾向をつかもうとすること)を上手に活用すれば、なんとなく掴める、悟りのようなもの。

結局のところ、今を正確に捉え、進むべき方向とその状態を想像し、今と向かう先のギャップを明確にする、その上で「適切な課題設定」をする。

一見、センスとか、才能が必要かと勘違いしてしまいがちだが、訓練でなんとかなるだろう。

そういう、適切な課題設定ができる能力を、いつまでも伸ばし続けることができたら、きっと楽しいだろうな、と思うのです。

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