やるべきことに集中させないシステムはゴミだ

景気後退懸念が強まる2019年、会社(ヨーロッパ系外資)は、かなりの投資をしてITによる業務の効率化、というかようやく時代に追いつくための努力をしている。

今週は、有名なCRMツールのSales Forceの導入の研修が行われた。

目的は明確か?

最新のソフトウェアが導入されて、管理しやすい方向にするのは悪いことではない。

しかし、管理を強化するだけで、業績が上がるわけではない。

業績が思わしくなかったり、ムラがあるときに、「問題を特定する」ことに要する時間や手間といった、「リソースの有効利用」ができるから、こういったツールを導入するわけである。

このことは、MBAコースで学んだことの一つだが、企業におけるITツールは、それだけで何か新しいものを生み出すものではない。そうではなく、その企業が所有している内部リソースを有効活用できるようにすることしか出来ない。

何か魔法にかけたように、かぼちゃが馬車に生まれ変わるような、突然キャッシュを産む「何か」を構築してくれるわけではないのである。

ITツールによって、すでにある社内の資産、リソースを、より有効に活用するにはどうしたら良いかを考えるのが、導入の目的であるはずだ。

  • 管理できていないから、ツールを使って管理するようにする。
  • 状況が見えにくいから、より可視化できるようにシステムを導入する。

そういう理由も理解できなくはない。だが、これらはITツールを導入したからといって劇的に改善されるのではなく、単なるソフトウェア・ベンダーが振りまく幻影に囚われているだけに過ぎない。

一社員が期待すること

こういった新しいシステムが導入されることで、

  • 日々の業務が効率化され
  • 漏れ・ぬけ・ムダがなくなり
  • 一段上からの目線でのレビューが容易になる

といった、具体的なメリットが発生し、本来取り組むべき目の前の業務に集中しやすい環境を提供されるのが、私の期待するところだ。

しかし、残念ながら現場は違う。

依然として、管理のための仕事が増え、より楽になるはずのところが、逆に作業の煩雑さを生み、業務量が増えている。

仕事量を増やしたところで、本来外に向かうべきリソースが、内向きに割かれてしまうだけである。仕事のための仕事を増やすわけだから、成果が増えるわけではない。

ITツールに期待することは、「本来やるべきタスク」を明確にしてくれることであり、その実行に集中させてくれるサポートをしてくれることである。そうすることで、内向きに消費されるエネルギー(リソース)を最小化して、外に向けるエネルギー(リソース)を最大活用することなのである。

MBAのこともわからない経営陣

MBAで学んでいるから、私はこうして俯瞰的に状況を見ることができるのだけれど、しっかり勉強しないで、ファイナンス理論の上面だけを数日なぞっただけで、MBAで学ぶことなど十分に理解しているとうそぶくマネージャーのいかに多いことか。

結局、その場しのぎの付け焼き刃な学びでしかないから、本質が見えてこない。

雇われ社員でいる自分も悪いのだが、やっぱり真剣に独立を模索しないとダメなのだな、と思わざるを得ない。

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