中国で監視社会の未来を見た

先日のフランス出張に引き続き、仕事で中国、上海近郊に出張しました。

3時間プラスアルファのフライト時間なので、飛行機に乗ること自体は苦痛ではありませんが、出国手続きと入国手続きでたらい回しにされるので、気疲れしてしまいます。

日本は顔認証で出国許可

先日のフランス出張の際も経験しましたが、羽田空港の出国審査は、日本人の場合パスポートの顔写真の画面をスキャンし、本人の顔を認証すればそれで出国許可が出ます。

かかる時間は1分以内で、とてもスムーズです。

通常は、パスポートに出国のスタンプが押されません。記念の出国スタンプが欲しければ、係員に別途お願いするとスタンプを押してもらえます。

中国の外国人の入国許可は面倒

一方で、中国(今回は上海のPudong:浦東空港)の場合は、対照的にとても面倒です。

まず案内されたのは、銀行のATMのような機械。画面の指示に従って、

  1. パスポートの顔写真のページをスキャン
  2. 左手の人差し指、中指、薬指、小指を揃えて、指紋をスキャン
  3. 同様に右手の4本の指を揃えて、指紋をスキャン
  4. 両手の親指で指圧するような感じで、残る2本の指をスキャン
  5. 指紋のスキャンが完了したことを証明するカードを受け取る

といった、一連の面倒な作業を強要され、Immigration(入国審査)の長〜い列に並ばされます。

ようやく順番が回ってきたら、入国申請の書類とパスポートを渡した後、顔の認証と左手4本の指のスキャンで本人確認をして、ようやく入国手続きが完了します。

指紋スキャナの攻略法

案内の言語のリストから、日本語を選択できます。だから、指示にそうことは特に問題ありませんが、なかなかうまく指紋をスキャンされずにまごついてしまいました。

原因は、4本の指を揃えることに意識が向けられてしまって、指先の指紋が読み取られやすい状態で指を置くことができなかったからでした。

つまり、4本の指を揃えてガラス面に指を押し付ける時に、指先よりも第二関節付近が最もガラス面に密着する状態になってしまっていたのです。

これだと、正しく指紋をスキャンできず、ひたすらにアナウンスが流れて、指を置くようにとせっつかれます。

攻略法は、指先だけをガラス面につけるようにして、指紋部分だけがガラス面に押されるようにすることです。さらに、強く押し付けすぎないようにするように意識したほうがいいいです。

指紋+顔認証

これだけ個人を特定できる情報が入国時に記録されるので、当然悪いことはできないですよね。もちろん、そんなことしませんけど。

さらに、タクシーで中国の拠点に移動の際、交差点でORBIS(オービス)のような監視カメラを見かけました。白く、フラッシュのように光り、カメラ画像による顔認証をしているだろうな?というのが、傍目によくわかります。IT系の記事でも、たまに話題になっていますね。

また、ホテルのチェックインでも、パスポートの提示は当たり前として、カメラによる顔認証も同時に行っているところもありました。中国公安の入国審査時の顔認証とデータ共有をしている可能性もあり、少し薄気味悪さを感じます。

別に後ろめたいものは何もないですが、監視されているかも?と思うと、ストレスですね。

ITの利用と個人情報

こういうことを経験すると、Appleなどが個人情報の取り扱いについて神経質なまでに気を使っている理由がわかる気がします。電子マネーはとても便利ですが、個人の経済動向や趣味嗜好の個人データを特定の企業に教えているようなものですし、健康管理の情報も同じです。ビックデータの集積により、より便利なサービスが生まれる可能性もありますので、諸刃の剣ではありますが、気持ちが良いか・悪いかで判断すれば、監視されるようなものはとても受け入れたくはありません。

中国は、そういった面で、生きにくい国だな、と感じました。

かといって日本がいいわけでもありませんけど。生まれる国を選ぶことはできないので、それも運命と受け入れるしかないのでしょう。

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