上原ひろみ with 新日本フィルハーモニー交響楽団 クリスマス特別公演(2015.12.24)

非常に長いタイトルですが、昨夜家族三人で錦糸町のすみだトリフォニーホールへ、上原ひろみさん(我が家では「ひろみちゃん」)のオーケストラ公演を聴きに行ってきました。

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前回の同じ企画のコンサートが、2009年12月25日。あのとき娘はまだ5歳。その数日前のサントリーホールでのソロライブに連れて行くので精一杯。

5歳の娘は、すぐに眠りに落ちて、アンコールで完全に目が覚めて、ひろみちゃんと目があって大喜びしていた娘は、今は小学校5年生の11歳。

そりゃあ、ひろみちゃんも歳をとるわけだ。

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チケット先行販売に当選して、前から6列目。オケの全体像が見えないけれど、ひろみちゃんの顔はばっちり見える。ちょっとオカンが入った顔も。

年齢的には母親になっているお年頃。

母になったひろみちゃんを見てみたいが、余計なお世話ですね。(お召し物が、お腹をふんわりと覆う、緑ドレスと赤のワンピースだったので、ウエストが強調されてない。なので、疑惑?期待?を家族でもったところ)

全体感想

真っ正直に書くと、アンコールの盛り上がりが全てを良しとしたコンサートだった。

アンコールがなかったら、すこし消化不良になっていただろう。

そんな中でも、この5年の時の積み重なりを感じたのは、ピアノソロの「Desert on the Moon」だった。

初のピアノソロアルバムを引っさげてのライプツアー、サントリーホールでこの曲を聴いた時は喜びではち切れんばかりだった。

だって、初期のひろみちゃんの曲で一番のお気に入りだからだ。

で、今回どうだったか?というと、より研ぎ澄まされ、最小限の音へと絞り込みながらも、より音の広がりが大きくなっていた。

相反することを、さらりとやってのけている。

これまでは、とにかく手数の多さで音の広がりを表現しようとしていたように思う。そこから、一歩先に踏み出しているような感じだ。

新しい地平へと足を踏み入れているのだろう。新しいアルバムが楽しみでならない。

もう一つ、至近距離で見ていた感想としては、ほとんど客席を見て、会話するように弾いていたこと。

こっちが恥ずかしくなるぐらいに、鍵盤なんて見ないで、私たちを見て話してくれている感じ。この距離感が、これまでで一番近くに感じたひろみちゃんでした。

トリオとオーケストラ

おそらく、このコンサート(トリオならライブと書くけど、ここはオケなので)を聞きに来られた方は、結構最近のリスナーのようでした。というのも、4曲めの「The Tom & Jerry Show」では曲間で終わったと思って拍手がなったからだ。ちょっと苦笑のひろみちゃんがかわいかったけど。

で、ここで前半のセットリスト

  1. Brain Training
  2. Reverse
  3. Warrior
  4. The Tom & Jerry Show
  5. Spiral

お恥ずかしながら、聞いていて曲は知っているけど、曲名が思い出せないものばかり。さすがにトムとジェリーはわかるけど、あれあれ?という感じ。老化現象かも。

一つ前の列の四人組の女の子たちが話していたけど、「最初はつかめなくてノリにくかった」というのが、大方の反応だろう。クラシックを主体とするオーケストラのリズム感覚とジャズのリズム感覚には隔たりが大きい。リズムに乗りきれないで、メロディだけで追いかけるには限界がある。

特にバランスが悪いなと感じたのは、金管とのバランス。別の方が既に指摘しているのだけど、とにかく浮いていた。もっとも演奏する方にとっても、難易度も高いでしょうね。

また、パーカッションの音も必要以上に大きく感じて、バランス悪かった。これは、前列で聞いていたせいかもしれない。

要するに、音のバランスが悪かったし、リズム面でのノリも悪かった。

原曲から離れてもっとオケ寄りの曲想に変わっていた方が面白かったのではないかな。と、素人なりの印象です。スミマセン。

後半戦は怒濤のまとまり

  1. Legend of the purple valley
  2. Place to be
  3. Desert on the Moon
  4. Choux a la Creme
  5. Step Forward

休憩を挟んで後半は、弦楽器だけでLegend of the purple valley。これも知ってるけど、曲名が出なかった。とても綺麗なハーモニーだし、曲想と弦楽器があっている。やっぱ、こうあるべき。

Place to beは、娘の一押し。

オーボエの伸びやかな音色が、とてもいい。キラキラと輝くような、結晶のツブツブを感じる、ひろみちゃんのピアノもいい。

で、弦楽器の団員さんが舞台袖に下がり、ソロ2曲。

先に述べた、Desert on the Moonは、妻と私の一押し。一音一音の研ぎすまれ方が、6年の進化を語っている。冗長さを排し、情緒は損なわれない。ひろみちゃんのファンでいて良かったと思える、至高のひととき。

ソロ二曲目も、代表作なのにタイトルが浮かばない。ダメなあたし。Choux a la Creme。ピアノのベースがとても楽しい。娘も喜んでる。(前半は睡魔に屈したのにね)

再び、オケの皆さんがみえられて、3楽章構成の組曲Step Forward。10年前に、オーケストラと共演することを夢見て作曲した曲。専用ということもあって、これが一番まとまりが良かった。是非CD化して欲しいところ。

ガーシュウィンの作風の影響をかなり感じるけど、安定している組曲でした。そう、安心して聴ける、という心地の良さ。

ひろみちゃんの音楽風景の背景には、古き良きアメリカの黄金時代(1950から60年代)の風景が広がっているように感じる。

私よりも上の世代が持つ、アメリカへの憧れ的な感情だし、ディズニーランドの雰囲気にも近い。

圧巻のアンコール

終わり良しなら、と書いたのはアンコールがとても良かったから。

  1. Christmas Medley
  2. Move
  3. Seeker

クリスマスメドレーは、次に何を演じるのだろうと楽しみながら、どんどん進んでいく。ソロのSilent Night聖しこの夜から始まり、Santa Claus coming townサンタが街にやってきたなどと続く。クリスマスキャロルとして耳なじんだ曲がオケとひろみちゃんのピアノで紡がれていく。

大いに沸いたのは、コンサートマスターの西江さんとのセッション。バイオリンとピアノ。バイオリンと言ってもクラッシックだからちょっと違う。でも、いい。凄くいい。

もう終わっちゃうのね、スタンディングオーベーションで熱狂して、アンコールのアンコールの拍手を送っていたら、忘れ物を思い出したかのようにピアノに駆け寄るひろみちゃん。そして、突然のピアノの連打。

あ、あの曲、Moveだと、ざわつく客席。そして、慌てて座る、すわる。

このアルバムは、ユニゾンの持つ力強さが、裏テーマだったと、自分なりに解釈しているが、この日のMoveは、まさにオーケストラ全員がユニゾンを奏でて、さぁっ、行くわよ!と、ひろみちゃんが先頭になって駆け出し、皆ついていくという熱狂のイメージ。

だからとってもわかりやすいし、私もと、相乗りしやすい。

私を含め、みな純粋に喜んでいた。

熱狂の中、曲は終わり、割れんばかりのスタンディングオーベーション。拍手は鳴り止まない。

正直お腹いっぱいで、もう十分に満足という充足感に満ちていた。

で、おもむろにひろみちゃんが座る。エッと、声に出た人、心で叫んだ人、いっぱいいた。

で、Aliveの中での私の一番、Seekerをソロで弾く。客席は手拍子で参加する。

ひろみちゃんが奏で、それをオケのみなさんが見守る。

客席は手拍子で参加し、一体化する。最高に幸福なひと時だった。

この時も、演奏の8割ぐらいは、客席に顔を向けていた。

まるで、ずっと見ていたいと、話しかけているかのように。

拍手が止まらない。

ガッツポーズで答えるひろみちゃん。

ありがとう、本当にありがとう。

追いかけ続けるには、長生きしなくちゃね。

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編集後記

最高のクリスマスプレゼントでした。コンサート後の満ち足りた気分は、朝になっても続いていました。

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