友人からの紹介:エージェント、ヘッドハンター

 会社から、いきなり「転職」を勧告されても、しばし茫然自失として、思考が進まない。

 転職活動を進めなくてはならないという事実と現在の仕事への未練が、大きな渦を巻いて自分の足元を所在ないものへと換えてしまう。

 将来への不安がことさら大きくなり、未来への展望などという明るい言葉は、自分の辞書から抹消されている。冬晴れのきらきらと混じり気の無い清らかな空気が、鋭い凶器として自分をさいなんでいく。家族に弱みを見せられず、人前でなくことは許されず、ゆくあての無い魂の彷徨が続く。

 そんなとき、助けてもらったのが、友人の励ましであり、エージェントやヘッドハンターの紹介である。とにかく前に進まないことには、この泥沼状態から抜け出すことはできない、ということは、頭ではよく分かっているのに、一歩足を前に出すことすらできないのだ。

 背中からのそっと後押しが、どんなにうれしいものなのか。それは、実際になったことのある人間でしか分からないだろう。自分も分からなかった。支えになってくれたのは、昨年厳しい状況に追い込まれつつも、応援していた、会社の同僚であり、大の友人であった。

 転職活動を進めるとしても、どこのエージェントを利用したら良いのか、皆目見当がつかない。やみくもに手を出しても、食い物にされるだけだ。

 友人が、勧めてくれたエージェントは、対応がとてもよく、親身になって相談してくれるところだった。こういうエージェントと最初に巡り合うことができて、どんなに安心させてくれただろう。不安のレベルが一気に低下してくるのを感じた。そして、少しづつ、前向きに進もうという気持ちが芽生えてきた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です