私の命はわたしだけのものなのか?

とても重たいテーマです。ですが、Decentなポイントを考える上では避けて通ることはできません。

自己責任という言葉が市民権を得てからかなりになります。当初は自己実現とセットで扱われることが多かったのに、「夢」や「希望」という言葉が色褪せてしまったように、「自己実現」という言葉にもどんどん”うさん臭さ”が上塗りされて、「自己啓発書」愛好者の間でしか通用しないのではないかと思える言葉に成り下がってしまいました。しかし、片割れの「自己責任」の膨張はとどまるところを知りません。

責任感が強すぎる国民性

海外旅行をしたり、海外出張をしたり、日本人以外の方と知り合う機会があると、「日本人」の特異性が見えてきます。良くも悪くも、日本人は「責任感が強すぎる」国民性なのだな、ということを感じてしまいます。

よく言われるように、何かと「謝意」を示すことから会話が始まりやすいものです。「すみませんが、」とか「恐縮ですが、」というように。お客様に何かを伝えるとき、全く問題などないのに、「申し訳ございませんが、」と最初に謝ってしまう。そうして自分を下に置けば、上から目線の相手を怒らせることはない、というように。

製品の品質やサービスも同じで、とにかく完璧なものをつくらないといけないと思いがち。責任感が強すぎるのだ。落ち度を認める余裕などないし、グーグルのようにベータ版を出すということなどとてもできない。

最終的にそういう責任感の矛先がどこへ向かうかといえば、「自分自身」なのだ。責任転嫁をしなければ、言い訳をしなければ、自ずとそうなってしまう。さらにユニークな存在であれば、「空気が読めないヤツ」などというレッテルを貼られ、責任をなすりつけられる被害者へと陥ってしまう。そうやって完璧にできないことに対する捌け口を見つけ、その捌け口に完璧にできないことに対する責任を押しつけて、自分は平気でのうのうと生きていこうとするのが、日本人なのである。

毎年3万人以上が自殺をする国

少し脱線が過ぎました。

日本では、ここ10年間、毎年3万人もの人が「自ら命を絶つ」という選択をしています。

幸せなことに、私の身近な友達でそのような選択を採った人はまだいません。これからもそうであって欲しいと思うのですが、ただ単に連絡がつかなくなったと思っていたら、、、ということだってあるかもしれませんし、いや、既にあったのかもしれません。知らないだけかもしれないのです。配慮されて、知らせられていないだけかもしれません。

2013年5月16日朝のInterFMで、ピーター・バラカンさんが自殺に関する映画を紹介されました。通勤途上でRadikoで聞いていたのですが、その映画のことがとても気になり、帰宅後さっそくサイトに接続したのでした。


Saving 10,000 | Winning a War on Suicide in Japan

この映画は、海外の映画祭でも高く評価されていて、数多くの賞を受賞しているとのことです。さらに先日、国会でも上映会が行われたそうなのですが、こういうことはどこのマスコミもニュースにしていないですね。

監督はアイルランド人のレネ・ダイグナンさん。友人を自殺で失ったそうで、自殺との戦いをする上で「敵」は一体何なのかを、約100人のインタビューから探し求めていくという52分ほどのドキュメンタリーです。

この問題を広く知って欲しいと、現在フリーで公開されています。1時間ほど時間がとれましたら、是非見て欲しいと思います。

私の命はわたしだけのものなのか?

このドキュメンタリーを見ての感想でした。きっと、一人で死んでいった人たちは、他者と交わることを拒絶して死んでいったのではない。誰かに救いの手をさしのべて欲しかったのだけれども、誰かに止めて欲しかったのだけれども、結局誰も自分の話を聞いてくれなかった、共感してくれなかった、必要としてくれなかった、という絶望の海に沈み、自分を見失ってしまったのではないかと思うのです。ドキュメンタリーは「名所」の東尋坊でのエピソードで締めくくられますが、社会の責任であり、その社会を構成する私たちの責任ではないかと。

いのちの電話のあやうさ

そういう、思い詰めて最後の頼みの綱ともなりえる「電話相談」の現状はお寒いばかりのようです。

自殺予防の「いのちの電話」が全く繋がらない理由 – NAVER まとめ

自分でも調べてみました。もし、パートタイム的に夜間だけ電話受付のサポートでも出来ればというアイデアがわいたからでした。

いのちの電話相談員になるには 職業ガイド
いのちの電話相談員には、2年間の研修を修了後、認定され、相談員になることができます。 2年間の研修・講座は必須となります。研修・講座なしで相談員になることはできません。 また、相談員には年齢制限があります。 各地域のいのちの電話団体によって様々ですが、基本的には20~23歳以上から65歳未満となっています。 東京いのちの電話:23歳~61歳(講座修了者) 関西いのちの電話:23歳~63歳(講座受 …

まずびっくりしたのは、国が運営する機関では無いと言うこと。だから、相談員は完全ボランティアになります。しかも2年間の研修を必要とします。これでは、副業的なボランティアはできません。必然と時間に余裕の持てる主婦だけになってしまう。

ちょっとまて、これでは「男」は相談できないってことではないか。仕事のことの悩みなど相談できないに等しい。話を聞いてくれるだけでも良いかもしれないけど。これでは救われるものも救われない気がする。

お寒い現実には、マスコミもかたくふたを閉ざすということがよく分かる話です。

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