教わる力、教えられる力、学びとる力

仕事が遅い人の共通項「素直さ」と自己の成長についての二つの投稿のベースにあったのは、BOND-BBT MBAコースの統括責任者である、若林 計志さんの著作が念頭にありました。

若林さんは、多くの社会人の学びの現場に関わることで、次のような気づきを得たと言います。

何かを学んで期待通りのものが得られるかどうかは、それを受け取る人の「教えられる力」にかかっているという事です。
特に「カリスマ」とか「プロフェッショナル」と呼ばれる人から学ぼうとするほど、この「教えられる力」が重要になってきます。なぜなら、それらの人がスゴい人である理由は”フツー”ではないからです。むしろ極めて個性的で、キャラが濃い人がほとんどであり、そんな人たちを”フツー”の感覚で受け止めようとしても、まったく理解できないか、下手をすると「嫌い」というネガティブな反応になりがちなのです。

学びの差がつく理由

同じことを、同じ状況で、体験を共有していても、なぜか、そこから学び取って自分に活かしていることの差が大きくつくものです。その度に、あの人はすごいな、とか、自分のいたらなさに悔しい思いをします。特に社会人となってからの学びに於いて顕著だと思います。先程の若林さんの気づきを読んで、なるほどと思ったのです。

学びの効果を上げるのも、下げるのも、結局は自分次第だ、ということなのですね。


世間一般的にいうところの「勉強」というものは、教える側の巧拙に左右される、と言いますが、学びというのはそれだけではなくて、些細なことから着想を得て考えることも学びの一つですし、真似することで何かを吸収することも、また、学びだと思います。それらは、すべて、自分のあり様によって、変わってくるのです。

  1. 教えられる力
  2. 教わる力
  3. 学びとる力

こうしたものはすべて、自分自身の受容度と関わってくると思われます。教えを受ける、学ぶ、というのは、これまでに自分にはなかったものを、自分の中に取り込むということであり、そこには「受け容れる」というプロセスが必ず存在します。ここの所に壁があったり、フィルターで濾別されてしまったとしたら、学び受ける量が減少してしまうわけです。

変化の公式:Quality X Acceptance

学ぶ、ということは、自らを変身させる、あるいは進歩させるということです。つまり、何らかの変化を起こすことですし、またそれを期待するものでもあります。ですから、いかに変革を起こすか、実現させて効果をあげるか、という問題と根源的には等しいものではないかと思うのです。

GEに在籍した時に学んだ、最も大きな資産の一つは、CAP、Change Acceleration Processにおける、変化の公式です。この変化の公式とは、変化の質、パフォーマンスは、Quality、質とAcceptance、受容の掛け算になるという考え方です。すなわち、いくら良質な改善策を考えても、それが浸透せず、受け容れられず、実行レベルが低いものとなると、効果は期待できなくなる、というものです。

それは学びにおいても同じことで、受容度が低ければ、いくら良質の学びの機会を得たとしても、得られる効果は限定的になってしまう、ということです。馬の耳に念仏とは、受容度の無い馬に、質の高い教えを施しても、意味がないという、掛け算をうまく表しているものだと思うのです。

すべては自分の責任

自我が形成されるまでは両親の責任ですが、それ以降は自分の責任になるということです。いたずらに、受容度を下げてはいけない、謙虚さを保たなければならない、変なクセに染まってはいけない、そう思うのです。それは容易いことではない、と思いますし、覚悟を必要とすることだとも、思うのです。

教えてくれない、自分で考えろ、と言われて、困っているのも、自己責任になります。運・不運もありますが、見よう見まねで学ぶという方法もありますし、教えてくれる人を探す努力もしますし、いっその事、きちんと学ぶことのできる場所へと移動することも、考慮にいれます。就職であって、就社ではないのだから、学ぶことのできる環境を選ぶべきです。

ただ、傲慢不遜な態度では何も教えてくれません。私も、そういった失敗は何度もありました。本当は教えて欲しいはずなのに、素直にそういった態度を取ることが出来なかった上司もいました。学ぶ態度というのは、年齢には関係ないと思います。若かろうが、年輩だろうが、謙虚さと素直さは、学ぶ上での条件だと思うのです。

編集後記

仕事が遅い人の共通項は、私の意図とは関係なく、若い人向け、として捉えられたようですが、本当は、将来の自分に向けて書いたものです。

世の中の進歩は早く、いずれは置いてかれるでしょう、歳を取れば取るほど。自分を指差して、「あの人は使えない!仕事が遅い。」と罵倒される日がくることでしょう。そんな時にどうするか?

愚直に三要件をクリアすることを考えるだろう、と思うのです。

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