目先のことを追いかけたり、追われている人にとって、「行動を管理する」ことの効果は絶大です。
行動を管理するというのは、チェックリストに基づいて一つ一つ行うことですし、タスクリストに基づいて一つ一つのタスクをこなしていくことでもあります。
行動を管理するには、チェックリストにしてもタスクリストにしても、その対象が明確であり、行動することが有限であればこそ、機能します。すなわち、「クローズド・リスト」である必要があります。
常にタスクが追加されたり、随時変更されるチェックリストのように、やたらと行動対象が増えたり・変化したりするような、オープンなリストでは、辟易としてしまいますし、疲れてしまい、やる気を維持することが困難になります。
若いからこそ、クローズド・リストが有効
振り返ってみれば、若い頃というのは、「可能性に溢れている」という自覚を持つことが容易でしたし、とにかくやりたいと思えることが、たくさんありました。そして、学ぶべきことも多く、アクションの対象が非常に多く、多岐にわたっていました。
ともすれば、注意力が分散されてしまって、「あれこれいろいろと手を出してみたけれども、全てにおいて中途半端」という残念な状況に陥ることがたびたびありました。特に試験勉強や受験勉強に臨んでいるときは、そういった全方位的な努力が無駄に終わることも多く、「選択と集中」の必要性を身にしみて感じることが多かったものです。
ですから、当時は逆説的なことが機能しました。とにかく集中して、やりたいことを一つ一つ実行していくことが大切であると。
まだ周辺視野が狭く、経験も浅いのですから、広く状況を把握し、必要なアクションを組み立てていくことは上手にできず、目の前のことに集中し、一つずつレンガを積み重ねるように、足元から固めていく必要に迫られていました。
いつからか風景が変わって見えた
そうやって、30代をタスク管理を利用して生き抜いてきたら、いつからか記憶にないのですが、気がついてみたら、周囲の風景が変わって見えていることに気がつきました。マネージメント側に立って、状況を把握し、必要な行動を考え、手配し、組織として実行することへの責任が生まれてきたからです。
一兵卒として、現場を這いずり回る任務から、参謀として、部隊長として、より多くの人に影響を与える立場へと変化したのです。権限範囲は強化されましたが、同時に責任を多く抱えることになりました。
こうなってしまうと、さすがに「自分さえ良ければ良い」という訳にはいきません。自分の判断や行動一つで、周囲の人の人生に様々な影響を与えることになってしまったからです。過去は、上司の悪口を言っていれば良かったのです。しかし、そういったことを言われるような立場に立つと、今度は部下や関係先の人生の一部を預からざるを得なくなるわけです。
漠とした責任の重さに潰される必要は無くとも、しっかりとその点を意識しなくては成りません。自分の行動だけが全てではないのです。
状況をコントロールしなくては
昨年から、会社での営業活動・対外的な顔以外の責務の大半を全部一人で負うことになりました。職種でいうと、技術、マーケティング、品質保証、オペレーション管理、IT、経理、総務、人事の部分をカバーしなくてはなりません。
やるべき事が多岐にわたっていて、それぞれの業務に時間を割くことができません。
かといって、モグラたたきのように、放置しておいて問題が生じたものから対処する、ということはできません。周囲に与える影響が大きいからです。必然的に、行動を管理するためのタスクリストだけでは機能しなくなりました。なぜなら、あまりにも対象が多く、状況が刻一刻と変化するので、対応しきれないのです。すなわち、昨日は有効だったタスクリストが、今朝になったら全く機能しないタスクに溢れているという状況に陥ったのです。
ということで、発想を変えました。いえ、変えざるを得ませんでした。
刻一刻と変化する状況を把握し、そのときどきの最適なアクションを実行する以外にないと。
一見すると、場当たり的な対応のように感じます。しかし、重要なのはアクションに注目しすぎてはいけないということです。なぜなら、なんでも自分一人でやる必要は無いからです。部下や関係各位にタスクを依頼したり、そもそもの業務オペレーションを組み替えていけば良かったりするからです。
喩えるならばこういうことです。
これまでは部品として、持ち場のことだけを考えて正しく機能しさえすれば良かった。
しかし、立場が上がるとそれでは、全くだめ。
システムとして機能するために、外部と内部の状況を理解して、それぞれに適切な目標と指示を与えることこそが大切になる。
プロジェクト管理へと
より広い範囲を見る必要があることから、一つ一つの行動に着目するタスク管理だけでは追いつかなくなりました。そこで、タスクを目的別にグループにまとめた「プロジェクト」の単位で管理することが必要になりました。つまり、目的と指示を与えて、ひとに仕事をお願いすることを増やしていったのです。そして、定期的にレビューして状況を把握し、進路を微調整していくということです。
また、プロジェクト管理を遂行する上では、もう一段上の視点も必要になります。「Strategy、戦略」です。いわば方向性であり、迷ったときの判断基準というものです。これが無いと、闇夜に航海するようなものです。地図もコンパスもなく見知らぬ土地をさまよい歩くのと同じです。
でも、私はまだこの新しいステージに入ったばかりで、試行錯誤の連続です。ブログに発信し続けることで、うまく整理できないものかと、自分に対して期待しています。一生涯勉強ですね。終わりなどあり得ません。
番外編:今日のタスクシュート
仕事でもプライベートでも、昨日はかなりの時間をFilemakerでの開発作業に費やしていました。

この画面では、1週間のタスクの状況を俯瞰することができますが、土曜日のタスクが空欄になってますね。こういうことも即座に把握できるようになります。これは、iPhone 4Sでの画面です。3GSでも何とか読めます。